講演会の関連図書のご紹介

2021年06月14日

この度の支部総会でのご講演は、
天平時代のパンデミックについてです。


このパンデミックは、聖武天皇の時代に起こりました。
このことについて書かれた歴史小説があります。

「穢土荘厳」杉本苑子著 

聖武天皇の時代の出来事である、天智天皇と天武天皇の孫にあたる長屋王一族の滅亡から大仏開眼までが描かれています。
パンデミックについては、下巻に書かれています。

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☆読まれた方の感想

 皇位継承による権力争いのため、今では考えられない血縁関係を作ったり、暗殺などの陰湿な争い事を起こしたりと、おどろおどろしい世界です。
その様な人間の欲で動く世の中に起こった伝染病。華やかな世界でも、人間の力ではどうにもなりません。
また、パンデミック後の勢力が微妙に変わっていきます。
今の時代にも通じる様な気がしました。



「火定」澤田瞳子著

天平時代。藤原四兄弟をはじめ、多くの人々を死に至らしめた天然痘。
疫病の蔓延を食い止めようとする医師たちと、偽りの神を祀り上げて混乱に乗じる者たちのことが書かれています。

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☆読まれた方の感想

名前を知っているだけだった施薬院と悲田院について、詳しく知ることができました。
フィクションであることを忘れそうになるほど、本の中に入り込み、一気に読むことができました。
奈良時代、天然痘が流行した際の医師とそれを支えるスタッフの働きぶり・心情が詳しく書かれており、興味をそそられました。
病の流行により、民衆が思いがけない様に変貌することに触れています。
今のコロナの影響と考えあわせ、冷静でありたい、役に立つことがあれば、したい、との思いを持ちました。



また、天平時代を題材に書かれた小説に、

「美貌の女帝」永井路子著があります。

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永井路子氏は東京女子大学の同窓生です。
70年余の天平時代には、今話題の女帝(女性天皇)が3名います。
そのうちの元正天皇について書かれたものです。
元正天皇の父は天武天皇の子である草壁皇子、母は天智天皇の子である元明天皇です。
聖武天皇は父方の甥でした。


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読書好きのの方もそうでない方もこの機会に、
天平時代の歴史小説に目を通されてはいかがでしょうか。読まれた感想などを、ブログにお寄せいただければ幸いです。




Posted by 永遠の乙女 at 09:46│Comments(0)
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